GUTAIは生きていた展

先日、大阪の東梅田にオープンした「ICHION CONTEMPORARY」に行ってきました。現在「GUTAIは生きていた展」が開催されています。

会場は安藤忠雄建築研究所が建築設計を手がけ、打ち放しコンクリートを使用した地下1階から地上5階まで6層構造のギャラリーで、各階に1名~2名の作家の作品が展示されており、エレベータで5階に昇った後、階段で各階へ降りながら鑑賞しました。地下1階へは、階段で降りますが、まるで秘密の部屋に行くようなワクワク感を体験することができます。
(左側(上段)作品:向井修二「作品No.1」~「No.20」)

さて「GUTAI」とは何か?これは1954年から1972年まで関西を中心に活動していた「具体美術協会」です。具体美術協会は戦前から活躍していた前衛画家の吉原治良(1905年~1972年)と、彼の元に集まった関西の若手の前衛作家たちによって結成されました。

「人の真似をするな。今までにないものをつくれ」

という吉原の指導のもと、作家一人一人がさまざまな表現方法を生み出し、作品を制作していきました。

(左側(上段)より 元永定正 「まんなかにあかいまる」、吉原治良 「作品」、「ドローイング」、「No.5051」)

この展覧会では45点の作品が展示されており、一見すると、どの作品も個性が強く、周囲の空間と調和しないように思えます。しかし、これらは不思議とどんな空間にも自然に溶け込み、共存・調和する力を持っています。

 その結果、どの作品も空間にアクセントを与えることができると感じました。

たくさんの魅力を持つ「GUTAI」の作品。ぜひ一度、鑑賞し、その迫力を体験をしてみてください。

 

(上段左側(上段)より 白髪一郎 「色絵」、松谷武判 「波動93-5」、嶋本昭三「Work」、田中敦子 「86D6」、上前智「Untitled」、山崎つる子 「ライオン」)


ICHION CONTEMPORARY
〒530-0055 大阪市北区野崎町9-7
Tel:06-6364-1111
https://ichion-contemporary.com/
E-mail:info@ichion-contemporary.com